曇野空

眞軌はごみだめにいた。母は幼い頃に死に、父は借金から逃げるために行方をくらました。生きるのに必死だった。だから、遊郭に売られることになろうと...

*** 真希 姉さん、大変です。私が高校生活一年半で築いた化けの皮が、剥がれてしまいまそうです――。 人生１７年でもそうそうなかった危機である。これを...

電撃が走ったようだった。 まさに彼女は嵐のようで、美しかった。手を伸ばせばするりとかわし、目が合えばふいと目を逸らす。そんな姿が私は好きであっ...

ゲームをしよう。そうしてお菓子の棚からポテトチップスを取った。ゲーム機が油だらけになるが、あとで丁寧に拭けば問題はないはず。 『難易度を設定し...

「リィタス！！！」 いつの間に寝落ちしていたのか、助手の叫び声みたいな大声で目を覚ました。助手であるイノプスはこちらにドスドスと歩み寄ると、と...