この記事は群馬高専Advent Calendar 2023 6日目の記事です。
取り急ぎ文芸部のサイトで出しているだけなので、私のサイトに移植します。なるはやで。
とりあえず、まあ
こんにちは。リナコイと言います。
自己紹介をします。
所属:群馬高専三年電子情報
好き:ポケモン、赤い夢
苦手:FPS、電気回路、悪夢
将来の夢:古本屋で陰陽師
でも、嘘をつき続けるくらい、好きなものを好きでい続けるのは難しいので、明日には全部変わってるかもしれません。
最近読んで面白かった本と微妙だった本について書いていきます。
アドカレです。自己顕示欲を満たすためのブログ、面白いこと沢山言って読者引き込んでいこう。本の紹介とか二の次で。
1つ訂正させて下さい。
本→ミステリ
書いていったら、ミステリが8割になってしまって、自分のジャンルの偏りに絶望……。割り切ってミステリ縛りにしました。
微妙ポイントを言うのは私の性格が悪いからもあるけど、それだけじゃなくて、この記事を読む人に本を読むフックを沢山つくって欲しいからです。
偶然本を見かけて、「あ、あのアドベントカレンダーで微妙って言われてた本だ。本当に面白くないのか、あの記事の執筆者がセンスないだけじゃないのか」って手に取って貰いたいからです。
実体験としてそういう経験が私にはあるから。
前半に面白かった本を紹介するので、マイナスのバイアスを本にかけたくない人はそこで読むのをやめてください。
あと有名な作品が多いかったりもしちゃうかも。
ルール
・1年以内に読んだ本。
・漫画はなし。
ほんへ
面白かった本
一作目:きみとぼくの壊れた世界/西尾維新
多分有名じゃない。西尾維新だけど。感動した。
感想ポイントが動機だから困っちゃう。どう紹介しよう。
学園ミステリ。
櫃内様刻(ひつうちさまとき)と夜月(よるつき)の兄妹は順調な勢いで許されざる近親相姦関係に突入中!!!! しかし夜月にちょっかいを出してきた数沢六人が殺害されたことで、その周囲は俄に慌ただしくなっていく!!!!!
ミステリとしても面白いんだけど、キャラ小説としても面白い。クソ長科白もいい。
病院坂黒猫って女子が出てきます。この子が主人公なんじゃないかって思うくらい喋る。
多分、湊かなえみたいな一人語り小説を除けば始めて見るレベルで喋ると思う。
改めて読むと語りがくどいんだけど、くどさが中二心をくすぐる。これが刺さる少年期もあるのさ。
これってセカイ系じゃない。 タイトルはセカイ系に関するオマージュとかアンチセカイ系を匂わせてるのに。「きみとぼく」で「壊れた世界」だよ?
私は何も読み取れなかった。悔しい。
ミステリそのものに関する言及は沢山あって、それに対するメタってのはわかる。セカイに関してはあんま分からなかった。
分かった人に教えて貰いたいという気持ちで紹介している。
(ふーん)
https://antten.hatenablog.com/entry/2019/08/11/231144
(ちょっとわかった。セカイ系ってこういうのもアリなの? いや、これは皮肉か)
病院坂黒猫と安心院なじみってキャラ被ってね? でも16巻がスーパーオモロ〇〇〇〇漫画だったので、安心院なじみの方が好き。(●´∀`●)なー。
そういえば去年のアドカレでもモニカの話してた、私。癖かもしれん。
櫃内様刻って名前エグい。
西尾維新のキャラの話で行くと、玖渚友っているじゃん。これって草薙素子だよね??? 戯言ディクショナルでは名前の由来、「友達キャラだからかな」とか言ってるんだけど、マジ? 普通に嘘ついてね。
とりあえず大傑作。
続編もいいよ。
シリーズ四作目以外は。
二作目:姑獲鳥の夏/京極夏彦
二十箇月もの間子供を身籠っていることができると思うか――?
という謎を京極堂という古本屋に主人公の関口君が持ち込むところから始まる。百鬼夜行シリーズ第一巻。
姑獲鳥は産女。
難産で死んだ女性の霊が妖怪化したものとされる。
トリックが上手い。京極堂の話も面白い。あとからストーリーをさらに引き立てる。無駄がねえー。
けど、京極堂がシュレディンガーの猫について間違った講釈垂れてたのだけが作者との解釈違い。ださいよー。
面白すぎて感動したことを覚えてる。一気に読んだ。
京極堂頭良すぎるとかいうレベルではない。人智超え〜。(人智怖えー)
あと物語シリーズは100億%これから影響受けてる。忍野メメは京極堂。
この本で一人、ミスリードのためだけに登場するようなキャラがいて、そいつが結構好きだった。続編では活躍するらしい。(未読)
この世には不思議なことなど何も無いんだなあ。
三作目:すべてがFになる/森博嗣
タイトルがかっこいい。
アルファベット一個それ以外がひらがなっていうのがかっこいいんだと思う。
孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋から現れた死体は――。
主人公二人の言葉回しがイケてる。あと孤島の無機質な研究室の匂い。
あというほどすべてがFではないです。
トリックはねーーー
ってトリックについて思うことがあるんだけど、ネタバレ気味か。やめとく。私結構異論があるので、話そうよ。
友人に森博嗣アンチがいて、面白い。私はだいたい好き。
クソどうでもいいんだけど書影。
THE
NORTH
FACE
やないかい。よよよ。
ところで、
THE
NORTH
FACE
は陽キャブランドとして有名だけど、陰キャの私がこれを認識しているのはどうかと思う。バッグを買うくらいなら誰にでもできてしまう。つまり、陰の者が模倣できるような陽キャファッションはどうなのだろう。センスを磨いたものだけが陽キャになれるという世界のシステムを崩さないで欲しい。
本当に陽キャならちゃんとオシャレなものを使えと言う話でもある。
女子はどの
THE
NORTH
FACE
使いが本物の陽キャかを見極めているのだろうか。
以上、陽キャブランドとして確立させることの撞着への疑問。
私は7でもBでもDでもないのに孤独なのはどうしてだろう
四作目:フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人/佐藤友哉
鏡家サーガ。一作目。
ゆやたん処女作。
メフィスト賞しか読んでなくてごめん。最近そういう企画やってて……。
妹が死んだ。自殺だった、と僕のイカれた家族は云うが。
そして現れた男。手にはビデオ。内容は妹のレイプ中継。彼に渡されたのはレイプ魔どもの愛娘達の克明すぎる行動表。
こうなればやることは一つ。
道尾秀介の「向日葵の咲かない夏」と何となく似てる。ちょっと狂い気味の男の子が、冒険(地理的にとは限らない)をして、数々のどんでん返しを繰り返しながら、真相に近づいていくっていう話。
私はフリッカー式の方が好きかも。
レイプレイプ。
てかこれ、世界シリーズとも異様にめっちゃ似てるんだよなー。世界シリーズ、これから影響受けてると思うんだよ。メフィスト賞だし、傾向を掴むためとか知らないけど、多分。メフィスト賞狙ってるなら読むよねえ?
登場人物の名前に共通する珍しい名前が入ってたり。
(調べてみたら、ゆやたんに影響されただろって言ってる人いて面白かった。パクリでは無いけど、世界シリーズのインスパイア元だと思ってもいいと思う。)
面白いので読もうよ。支笏湖の由来とか、知れるよ。
今読んでも新しい、らしいし。
微妙だった本
一作目:嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん/入間人間
彼女はクラスメイトで、聡明で、美人で、僕の恋人で――誘拐犯だった。
昔同じ事件を共にしたJKのまーちゃんが兄妹を誘拐する。兄妹二人を隠しながら同棲する愛に溢れた話。
これは典型的な戯言シリーズエピゴーネン。
西尾維新を一作も読んでない人だけが純粋に楽しめる。
みーくんはいーちゃんで、まーちゃんは櫃内夜月。
決めゼリフが「嘘だけど」。
クビキリサイクルの副題と対になってたり。
ストーリーはよくできていて、推理小説を初めて読むなら楽しめると思う。劣化コピーと言い切るにはもったいない魅力はある。けど、西尾維新と乙一(主にGOTH)を読んだことがあった場合、劣化に見えてしまうと思う。
入間人間はこのみーまー第一作しか読んでいない。
てかこれ、電撃文庫っぽくない。大賞一歩手前まで行った作品らしい。角川スニーカーか富士見じゃね。講談社ノベルスはなし。流石に。
ストーリーの中で真相を全て予想出来た訳では無いけど、なんとなく評価が上がらない。読みながら、戯言シリーズとの共通点を探すことに終始してしまったことに起因していそう。戯言シリーズファンとしては、それくらいあからさまに影響されてることが分かってしまった。今思うともったいない。
しかし、作者も西尾維新に影響されていることを公言している訳だし……。
この作品、かなりの人気作らしく、衝撃を受けた人が大勢いるらしい。こっちを先に読んだ場合の感想を聞いてみたいな。
二作目:恋にいたる病/斜線堂有紀
もっと面白いかと思ったら、そこまででもなかったという。個人的なハードルのせいかもしれない。
やがて150人以上の被害者を出し、日本中を震撼させる自殺教唆ゲーム『青い蝶』。
その主催者は誰からも好かれる女子高生・寄河景だった……。
社会派かというと違うし。次に明かされるであろう真相を殆ど予想出来てしまって、ステレオタイプだというイメージを払拭してくれなかった。
ただの〇〇〇な女の子が元気に遊ぶ作品は先駆けがあるし、それらを越えられてないなって。
そんな感じ。始めて〇〇〇な女の子が愉しいミステリを読むなら楽しめると思う。
おまけ
読んだ本でつまらなかった本ってあんまりないかも。ブクログを遡ってみると、つまらなかったのは大体ラノベに集約されてるんですが、みなさんつまんないラノベを読んだ時の気持ちは簡単に共有できると思うので、ここに書くことはないです。
面白いラノベももちろんあります。電撃文庫、タイム・リープ、高畑京一郎。
ジュブナイルミステリの原型って感じ。
ミステリだと思ってなかった。第一回電撃大賞金賞受賞の処女作が面白かったから、高畑京一郎の他のを漁ったら学園ミステリが出てきたって経緯。
でも良く考えればあれも謎があって…………。
現代にはもっと面白いやつあるけど、始めて読むミステリには最高だと思う。はやみねかおるくらい。
あ、あと私が敬愛する作家に相沢沙呼さんがいるんですが、ここ一年は読んでなかったので紹介できない……。
悔しい。霊媒探偵城塚翡翠ってドラマ見た人いますかね。アレの原作者。普段は中高生の日常の謎ミステリを書く方で、私が文芸部で作品書く時はこの人の影響も受けてる。この人と星新一。それと困った時の斜線堂有紀。(星新一は憧れているだけで受けられていない)
ポエム3
これ書くにあたって、全部軽く読み直しました。案の定感想変わって面白かったです。
私は本について語るの好きなので、私に共感してくれた人や、しなかった人はTwitterの@kawairiyaに話しかけてください。返信します。
あと、面白い本やつまらない本教えてください。私、気になります。
つまらない作品として、私の作品を紹介するとか、センス良くて面白いと思います。やってみて下さい。待ってます。
最後にネタバラシする。
私の好きな作家は、上遠野浩平、西尾維新です。
中学、高校時代にメフィスト、ファウスト作家を読めると一生中二病で居られると思う。18歳未満は幸せだね。18歳以上は手遅れです。一生現実を見て生きていって下さい。
最後まで読んで下さりありがとうございました。
次はCAFEさんの「麻雀の面白さとモンテカルロ法的な実力の証明」です。
お楽しみに!
ミステリ vs ミステリィ vs 推理小説 vs 探偵小説やろうぜ。
私は原作厨の逆張りだから探偵小説で参加したい。